GlassRecyclers
イエローナイフ グラスワークス
Yellowknife Glass Works
オールドタウンの小さな建物にギャラリーと工房を持つ、イエローナイフ グラスワークス。
古い建物を使って廃棄ビンを利用した工芸品を作る、小さな「エコベンチャー」でしたが、現在は工房体験も始まり、イエローナイフの新しいアトラクションに育ちつつあります。
今回は常勤スタッフの一人、サマラさんにお話を聞きました。
始めたきっかけについて
編集:私がイエローナイフに来たときには、もうお店はあったと思うのですが、いつごろから始めていたんですか?
サマラ:1994年にマヒュー(マネージャー)が始めました。
編集:どんなきっかけで?
サマラ:その年はイエローナイフでゴミ処理問題が表面化していた頃で、マヒューが「廃品になるビンを使って、工芸品を作ったら?」ってひらめいたの。それでイエローナイフ市に掛け合って、NPOとしてスタートしました。
編集:では現在はどうなっているんですか?
サマラ:2006年に会社化しました。だから現在は普通の企業よ。
編集:ちょうど、商品のレパートリーが増えた頃ですね?
サマラ:そうね。会社化したときにデザインを手掛けるアーティストが増えたのよ。
編集:何人ぐらいのアーティストがデザインしているんですか?
サマラ:大体10人くらいかしら?図柄もいろいろ増えたでしょ?
編集:そうですね。ちょっと見ない間にかなり。前は、5~6種類ぐらいの図柄だったと思うので。
編集:ところで、ボトルはどうやって集めているんですか?
サマラ:最初の頃は、(イエローナイフ市に)ビンのデポジットシステムが無かったから、本当にゴミ処理場でビンを探したって。
今は、ビンの回収センターから貰ってくることが多いわね。あとは、レストランや酒屋、コーヒーショップからも貰ってくるわ。
編集:コーヒーショップに(ワイン)ボトルをですか?
サマラ:そっちはワインボトルじゃなくて、シロップとか、調味料とかの大びんね。
編集:ああ、ワインボトルではない形のビンは、そういうところからですか。
じゃあ、今はゴミ捨て場の方には行かなくなったんですか?
サマラ:そっちもたまには行っているわ。さっきのお店にはないビンが見つかることがあるから。
新製品とオーダーメイド品について
編集:(2008年以降)ここ数年、製品がいろいろ増えましたね。
サマラ:そうね。ボトルだと、今までのワインボトルだけじゃなくて、ワインやシャンパングラスも扱っているわ。あと、花瓶もね。
編集:今年(2010年)はクリスマスツリーの飾り(オーナメント)ですね?素材はワインボトルの使っていない部分ですか?
サマラ:ううん。破棄された鏡で作っているの。クリア(透明)な部分は鏡になっているでしょ?
編集:あー、そうなっているんですか。透明(曇っていない)な部分は向こうが見えている部分だと思っていたので。。。これも、(ゴミ)処理場から持ってきているんですか?
サマラ:いいえ。これは知っている人達が、要らない鏡を持ってきてくれるの。ラジオで呼びかけかけているのよ。「壊れたり、要らない鏡があったら持ってきて」って。
編集:そうでしたか。そう言えば、そのピアスは?
サマラ:これもオーナメント(クリスマスツリーなどの飾り)と同じで、ガラスから作ったのよ。
編集:他にはどんなレパートリーが?
サマラ:あとは、(ワインなどの)ボトルを利用したキャンドル。ロウソクも、ソイ(大豆)オイルを使った自家製で、香りもこの地域の植物とかで附けてるわ。これだけは、作るのに4~5日かかるんだけどね。ほかに、プレゼント用にボトルにナッツをセットした物や、ランプの笠なんかもあるわ。数は少ないけど、(大瓶を利用した)ナッツ皿とかもあるわ。
編集:いろいろありますね。
ところで、こっちの青色のボトルで、こっちの緑のボトルと同じ図柄が入っているものってありますか?
サマラ:ここ(ギャラリー)に並んでなければ無いんだけど、欲しい色のビンに在庫があれば、作れるわよ。
編集:どの位(時間は)かかりますか?
サマラ:その時のオーダーの忙しさによるんだけど、早ければ20分。遅くても、その日のうちには出来るわよ。だから、あとで取りに来てくれるなら、ほとんどの物は用意できるわ。
編集:そんなに早く出来るんですか?
サマラ:ええ。それから、名前を入れることもOKよ。
編集:どうやって入れるんですか?
サマラ:簡単なのは、グラインダーで自分で彫るのね。もっとフォーマルなのが必要なら、パソコンで打ち出して加工するわ。パソコンに入ってる字体じゃないと出来ないから、希望の字体を見つけるのに時間がかかることもあるけど。
編集:じゃあ、ウェディングや、バースデイ用のオーダーとかも?
サマラ:ええ。結構あるわ。
編集:ちなみに、オーナメントの方も、オーダーメイド出来ますか?
サマラ:出来るわよ。でも、好みがいろいろあると思うから、オーナメントはオーダーメイドよりワークショップ(工芸体験)向きね。
編集:工芸体験?
サマラ:ええ。もちろんボトルでも出来るわよ。
ワークショップ(工芸の制作体験)について
編集:その、ワークショップについて、教えてもらえますか?
サマラ:ええ。予約制なんだけど、朝の10時からと夕方18時からやっているの。
最初にこの建物とか、お店の成り立ちなんかを最初に案内するんだけど、そのあとに作り方を実演して、実際に、デザイン決めと加工をしてもらうわ。
編集:時間はどのくらいかかりますか?
サマラ:1~2時間ぐらいね。
編集:一度のツアーで何人ぐらいまで受けているんですか?
サマラ:工房が狭いから、最大で一度に6人まで受け入れしてるわ。
編集:参加者は、かなり多いですか?
サマラ:2009年から始めたんだけど、なかなか好評よ。だから(予約は)結構埋まっていくわね。さすがに1度に6人なのは、学校のプログラムの時とかだけだけど。
編集:加工って、結構難しいですか?
サマラ:そんな事ないわよ。誰にでも出来ると思うわ。
編集:ところで料金は?
サマラ:ボトルの場合は、加工が1本で$40よ。オーナメントは、数個作れるわ。
編集:面白そうですね。ありがとうございました。
編集後記
ここ数年、デザインやボトルの種類が増えて、楽しいお店になってきたボトルリサイクラー。街で置いてくれるお店も増えてきて、ダウンタウンのお店でも見かけることの多く、イエローナイフ特有の工芸品になってきました。
工房体験なら、オリジナルデザインのボトルを持ち帰れて、更に楽しい思い出を作ることが出来るでしょう。
- イエローナイフ グラス リサイクラーズ (エコガラス工芸品)
Yellowknife Glass Recyclers Co-op
使用後のワインボトルを加工して、見事なアートグラスにする、ユニークな製品を作るお店&工房。時間があれば、オリジナル品をオーダーすることも可能。
取扱商品: ワインボトル工芸品、ワイングラス、オーナメントなど
支払方法:Cash, Debit, Visa, MC, AMEX
トイレ: なし
イエローナイフ グラスワークス Yellowknife Glass Works
3510 McDonald Drive, Yellowknife, NT
Phone: 867-669-7654
http://www.ygr.coop/
営業時間:
火曜日-金曜日:12:00-18:00
土曜日 :12:00-17:00
ワークショップ(工房・要事前予約):
営業日の10:00からと18:00から
※営業日&時間は、予告なく変更&休業する場合があります。