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吉窪さん発見について(イエローナイフ邦人女性行方不明事件)

吉窪さん発見について(イエローナイフ邦人女性行方不明事件)

追記最終報告はこちらです

2015年8月31日夕刻、昨年10月に行方不明になっていた吉窪昌美さん(とみられるご遺体)が発見されました。
付近にあった遺留品から『ほぼ吉窪さんで間違いない』というのが連邦警察の発表です。

事件当初も今回も、かなり情報が錯綜しています。
公式発表をもとに現地事情で解説可能な部分を、今後箇条書きで書いていく予定です。
これによって憶測が憶測を呼んでいる部分が少しでも減っていってくれれることを願っています。

しま

関連過去記事

発見記事原文

では最初に、CBC Northの吉窪さん発見の記事を原文で転載します。

Yellowknife RCMP have confirmed that items found in the woods along with human remains on Monday belonged to Atsumi Yoshikubo, a tourist from Japan who went missing from the city last fall.

The remains were found Monday evening off the old stretch of Highway 4 near Yellowknife.

Atsumi Yoshikubo
Atsumi Yoshikubo was visiting Yellowknife from Japan when she went missing last October. RCMP have confirmed that items found in the woods along with human remains on Monday belonged to Yoshikubo. (Yellowknife RCMP)

Police won't say what the items were, but say that "without a doubt" the items recovered belonged to Yoshikubo.

Police say tests still need to be done on the human remains, which could take months.

"Yellowknife RCMP is aware of the public interest, and the concern of the families who are hoping for answers in this discovery," said Insp. Matt Peggs, Yellowknife detachment commander in a news release.

"Investigators are working expeditiously to bring comfort and closure to those concerned."

RELATED: Atsumi Yoshikubo, missing woman in Yellowknife, presumed dead
RELATED: Atsumi Yoshikubo wrote a suicide note before leaving Japan
WATCH: [[Atsumi Yoshikubo on Yellowknife Visitors' Centre camera
Yoshikubo, 45, was a doctor who enjoyed travelling solo. She was reported missing Oct. 27, 2014 by staff at the Explorer Hotel.>http://www.cbc.ca/player/News/Canada/North/ID/2578784611/]]

Staff at the Explorer Hotel, where she was staying by herself, found all of her luggage in her room three days after she was supposed to have checked out. They called police, who found she'd missed her flight home to Japan on Oct. 26.

At the time, police said she had been last seen walking away from the city toward Highway 4, also called the Ingraham Trail.

Police called off the week-long search Nov. 4, saying Yoshikubo was presumed dead, with no evidence of foul play, saying "she planned to go into the wilderness alone and become a missing person" and took steps to avoid being found.

Japanese news agencies reported she had sent a letter to a friend before leaving Japan which implied she was planning to die by suicide.

日本の報道も、この発表をもとに記事が作られています。
まだ捜査の途中であり、連邦警察としてもあらゆる可能性を排除せずに調査するつもりのようで、解釈の余地の大きい発表内容になっていました。

発見場所について

「森の中」や「鉱山」などと記事によって書かれていますが、実際の発表では『幹線道4号線の古いストレッチ』のみです。その後の地元のラジオでは「街の北方の森の中」と話しています。
この『古いストレッチ』の中には廃鉱山(森もある)も含まれていますが、該当する場所は解釈を狭く捉えても鉱山を含めて10か所以上、この4号線は74㎞あるので広義では50か所ぐらいの該当箇所があると言えます。つまり、特定されないように発見場所はぼかして発表されています。
しまの見解ですが、鉱山内で一般人が入れる場所はかなり限られる(=特定しやすい)ので、発見は別の場所ではないかと考えています。

本当に本人か?

連邦警察も現場にあった遺留品によって『ほぼ間違いないと思われる』という発表で、決定はしていないです。この後確認作業をして、はっきりさせるようです。

誰が発見したか

これは発見者の意向により警察も公表を避けています。
別の記事によると「イエローナイフの家族」という単語が出ているので、おそらく住民の誰か。そして(発見場所にもよりますが)犬の散歩などで歩いていて偶然発見したと解釈されていて、街でもそれ以上追及しないでいます。

(昨年の)捜査はなぜ数日間で打ち切ったか

確かに捜査の日数自体は長くないです。ですが、実際には人口二万人のイエローナイフとしては異例の大規模捜索を行っていました。警察官の数が少ないのを高精度センサーを搭載したヘリなどで補って、最終目撃地域は舐めるように捜索していました。
ただ、吉窪さんがホテルから最後に外出して、ホテルが警察に通報するまでに既に5日後。そして警察が捜査を打ち切ったのは行方不明からほぼ2週間後。事件でなければ生存が望めない時期をかなり過ぎていました。
打ち切りの決め手は吉窪さんが出発前に友人に送った手紙があった(内容の連絡があった)からで、これがなければその後もまだ捜査を続ける勢いでした。

警察はこの行方不明をどう考えていたのか

警察はホテルで遺留品に不審点がないことから、自死ではなく事故や事件の可能性も十分にあり得ると捉え、全方面的に捜査していました。
今回の発見でも『調査にはひと月から最大一年かかる可能性がある』としているので、ご遺体のDND検査だけでなく、必要であればそれ以上の綿密な調査をする予定のようです。発見の発表内容が情報が少なくぼかした表現なのも、捜査の影響を考えてのようです。

行方不明の通報になぜこんなに日数が経っていたのか

これはイエローナイフならではの事情があったためです。
ホテルが吉窪さんがチェックアウトしていないことに不信をもってお部屋の確認をしたのは、吉窪さんの滞在予定日からさらに数日程度過ぎてからでした。
イエローナイフではオーロラ旅行やコンベンションがあったときを除くと、予約者がチェックアウト日を過ぎても数日お部屋をそのままにしておくことがよくあるんです。
この街は鉱山街で、現在も鉱物資源探査のための技術者などがホテルに滞在します。そして「チャーター機などで原野に数日調査に行ったものの予定が延びて、ホテルのチェックアウト日に帰ってこれず、数日後に何事もなかったように帰ってきてそれまでの延泊料も普通に払う(依頼会社が払う)」ことが割とあります。
吉窪さんの滞在した時期が正にその時期だったので、ホテルも退室日になってもすぐにはお部屋の確認をしていませんでした。

なぜ吉窪さんは往復の航空券をもってきていたか

そうしないとカナダに入国できないからです。
『往復航空券を持っていたのだから、事件に巻き込まれたのではないか?』という憶測も見かけましたが、帰路の航空券を持っていた理由は単純で、基本的にビザを持たない方の片道航空券での入国はほぼ不可能だからです。
という事で仮に失踪を計画していたとしても、往復航空券は必要でした。

実際に事件に巻き込まれた可能性はあるのか

これは私見でしか答えようがないですが、今回は確率が低めだと考えています。イエローナイフでも犯罪はちょっと増えつつありますが、それでも旅行者は狙われにくい事情(これは別項で解説します)があるからです。
最初の報道が『最終目撃情報は〇〇日の9時ごろに』という事で、様々な憶測が飛びました。私も含めて多くの住民も最終目撃情報が『9時=夜の9時』と解釈した人が多く、事件に巻き込まれたことを覚悟した住民も多くいました。
しかし翌日以降の報道で『朝の9時に』と変わってからは『事件ではないのでは?それとも事故?』という考えになりました。日中にその区域を歩く人は珍しくなく、交通量も多い所だからです。
この最終目的地点、日本のニュースではかなりの寂しい郊外の道のように報道されていましたが、実際にはダウンタウンからほんの1キロの地点です。しかも幹線道路なので、全く車の通らない時間帯のほうが少ない場所です。検証画像がこちらなので参照してみてください。参照:『イエローナイフ邦人行方不明・報道各社のレポ場所について』
ただ、事件でない証拠も失踪直後は全く見つけられず、連邦警察は『もしかしたら事件や事故かも』という可能性も捨てず、多角的に捜査を行っていました。ご遺体の発見後もこの姿勢のままのようです。

なぜ旅行者は狙われにくいのか

住民を狙った方が効率が良いからです。
イエローナイフは鉱山街で、所得水準がカナダでは2位の街です(1位はフォートマクマレー)。
そのため泥棒さん的には外貨か限定的な持ち物しか持ってこれていない旅行者よりも、住んでいる住民の住居を狙った方が仕事効率が良いんです。
ただしわざわざ偶発的な事件の起こりそうな所に行ってしまう場合にはその限りではないです。治安と対策についてはイエローナイフの治安についてを参照ください。

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